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【ジョークRFC7168】給茶機向けのハイパーテクストコーヒーポット制御プロトコルについて解説

「RFC7168」は毎年恒例のエイプリルフールRFCとして1998年に登場した「RFC2324」の派生として、2014年のエイプリルフールに拡張版として登場しました。

「RFC2324」は「I'm a Teapot」でかなり有名になりましたが、今回はあまり知られていない拡張版である「RFC7168」について紹介しようと思います。

RFC7168

2014年のエイプリルフールRFC文書として公開されたRFC7168「HTCPCP-TEA(給茶器向けのハイパーテキストコーヒーポット制御プロトコル)」は1998年に公開された「HTCPCTP」の拡張版となります。

1998年のHTCPCPでは「ネットワーク化されたコーヒーポットを制御、監視、診断するためのプロトコル」が書いてあるのに対して、2014年のHTCPCP-TEAでは「HTCPCPでは複雑すぎて作れなかったお茶の醸造施設を提供するための拡張」が書かれています。

公開されているRFC7168文書(HTCPCP-TEA)とRFC2324文書(HTCPCP)のURLリンクを置いておくので気になった方は原文も読んでみてください。

もちろん内容もジョークだらけで、ある程度知識があれば楽しめると思います。

HTCPCP-TEAで返すステータスコード

RFC7168文書を読むと、コーヒーを淹れるためではなくお茶用に改良されたポットでコーヒーを入れようとした場合、ステータスコード503、または418を返すと書いてあります。その他にも300、403の定義がされています。

RFC2324文書では、406、418だけだったステータスコードがしっかりと増えているので軽く解説します。

ステータスコードとは

404-Not Foundでお馴染みの現状を教えてくれる3桁の数字コードのことです。100~399が正常な状態で400~599がエラー状態です。

300-Multiple Choice

「300-Multiple Choice」はユーザーに対する「複数のリクエスト(使用している端末がスマホかPC等)」がある状態です。それに応じてURL(スマホ用ページやPC用ページ等)を返却します。

HTCPCP-TEAでは300で醸造に利用できるお茶の種類がリクエストされ、それに応じたお茶のURLを返すようです。

403-Forbidden

「403-Forbidden」はサーバー側の設定でアクセスが「禁止」されている状態です。

HTCPCP-TEAではお茶の品種がリクエストされた場合、そのお茶が利用者の総意に反している場合403エラーを返します。

418-I'm a Teapot

「418-I'm a Teapot」は実際に使われていませんが、2014年のHTCPCPで初めて定義されて多くのエンジニアが面白がって自分でステータスコードを設定して自身のサイトの418ページを作成しました。

現在ではGoogleの「418-I'm a Teapot」ページが存在しており、ステータスコードも418に設定されております。ティーポットをクリックするとコーヒーを注いでくれるアニメーションが始まり面白かったです。

「418-I'm a Teapot」について詳しく気になる方はこのページ「【418】ジョークHTTPステータスコード「418-I'm a teapot」について完全解説」を参考にしてください

503-Service Unavailable

「503-Service Unavailable」は、サーバーが落ちた場合など一時的に表示できない状態です。

HTCPCP-TEAではお茶が一時的に提供できない場合503エラーコードを返却するようです。

セキュリティについて

HTCPCP-TEAによるとお茶用のティーポットはほとんど電気を使って水を加熱するため、火を使いません。そのためファイアウォールを使用しないようです。

また石炭で焚いた鍋と電気で加熱した釜を同じネットワークに接続しないように注意する必要があるとも書かれています。

まとめ

1998年に始まった「I'm a Teapot」ネタの拡張版でありコーヒーからお茶を注げるようになった「RFC7168文書」について解説しました。

ジョークを解説するのはよくないと思いながらも、知っていないとわからないネタなので拙いながらも解説されていただきました。

エイプリルフールRFC文書は常にネタに走っていて面白いです。是非時間のある方は「I'm a Teapot」以外にも読んでみてほしいです。